青葉区連合自治会長会
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 ■ 自治会・町内会の活動
生かそう能登半島地震の教訓
被災地に女性調査員を派遣
谷本連合自治会・谷本地区社会福祉協議会

 震度6強を記録した平成19年3月の能登半島地震で、輪島市門前町では家屋446棟が全壊し、約2000棟が半壊・一部損壊という大きな被害を受け、女性1人が亡くなり、118人が重軽傷を負いました。
 地震発生から3か月を過ぎた今も、青いシートに覆われただけの建物が点在し人影はまばらでした。壊滅状態になった被災地を訪ね、自然の破壊力の物凄さを実感すると同時に、人的被害がこれだけで済んだことに驚いています。
◇ ◇ ◇
   「どうして人的被害を最小限で食い止めることができたか」。谷本連合自治会、谷本地区社会福祉協議会は、"いつ起きるかわからない地震"に備えてきた門前町の地震対策を、住民の目で確かめ今後の防災・要援護者の救援プラン作成に役立てたいと女性2人を現地に派遣しました。
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取材に協力していただいた方々と仮設住宅の前で、
左から、曹洞宗青年会ボランティア委員長、平沢智秀氏・
豊崎智子さん・門前町防災対策本部 木島正一氏・
門前支所 本間さなえ氏・上野吉子さん
 これは5月28、29日の二日間現地を歩き、多くの関係者に会った女性特派員の記録です。

青葉区・輪島市も調査に協力
 門前町への地震関連調査を立案したのは青葉区梅が丘自治会の毛呂清志会長(谷本連合自治会長)。当初は梅が丘自治会単独事業として考えていましたが、5月18日の谷本地区社会福祉協議会総会で調査員派遣計画を発表したところ、出席者から「自治会単位ではなく谷本地区の事業として実施したら……」との意見が出され全員が賛同しました。
 このため、毛呂会長は連合会長として谷本地区社協・安藤吉昭会長と相談して、民生委員・豊崎智子さん(梅が丘担当)と地区社協事務局長・上野吉子さん(前藤が丘二丁目自治会長)の二人に現地調査を依頼しました。
 二人は28日午前9時、門前町の災害対策本部に到着。青葉区長からの「調査に協力していただきたい」との要請を受けて待機していた担当者から地震発生と被害状況、住民の復興努力、行政の対応、ボランティアの協力などの状況説明を受けたあと、町内を見て歩きました。
 住民の多くは仮設住宅や知人宅などに移り住み、全国から駆けつけたボランティアが引き揚げた町は、復興工事に携わる人ぐらいしか歩いておらず町はひっそりとしてしまいました。
 二人は29日午後まで輪島市職員のほか地元民生委員、門前町社会福祉協議会ボランティアセンター,青年会議所ボランティアセンター、仮設住宅などを訪ね、怖かった大地震の体験と教訓をお聞きしました。
 調査内容は、「要援護者の掌握・マップ作りは?」「地域での防災組織は?」「地震発生後の対応は?」「ボランティアは?」など広範囲に及びました。
現地調査を終えて
信頼と連携が被害拡大を防ぐ
上野 吉子

 輪島市門前町は世帯数が3,349世帯、人口約7,800人。世帯数は藤が丘二丁目AとBを合わせたぐらいの規模です。
 私たちの住むこの街が震度6強という大地震に見舞われたら……。そんなことを思いながら今回の現地調査に臨みました。
 今度の地震では家屋倒壊などの被害が大きかったのに人的被害が少なかったことについて、町災害対策本部の木島正一さんは次の3つの理由を挙げてくれました。
photo  ①発生時間(午前9時42分)が良かった。
 *朝食が終わった後なので、火を使っていた家が少なかった。
 ②雪国ならではの建築構造が幸いした。
 *家屋の柱やはりが太く一気に崩れず、崩れても空間があって自力脱出できた。
 ③防災訓練が役立った
 *門前町では昨年11月に防災訓練を行ったばかりで住民は避難場所を知っていた。
 門前町では区長さん(自治会長・町内会長)と呼ばれる方々と社会福祉協議会、民生委員、行政(福祉保健課)の連携がとれており、12年前から地域見守りネットワークを作っています。
 昨年11月の大規模防災訓練は、このネットワークが主体となって高齢者や子ども、障害者も参加しました。周りの人に助けてもらいながら担架や車椅子を使い避難訓練を行い、これが今回の地震で役立ちました。地域の協力体制、信頼関係が被害を最小限にとどめた原動力だと感じました。

役立った見守りネットワーク
豊崎 智子

 今回、門前町を訪問して多くの方々から教訓になるお話を沢山お聞きしました。特に強く感じたことは、「要援護者や要支援者を救うための地域見守りネットワークを作りの大切さ」でした。
 門前町では阪神大震災をきっかけに平成7年から見守りネットワークを作り始めました。見守り対象者は地域に住む65歳以上の一人暮らし世帯、高齢者夫婦世帯、寝たきりの高齢者がいる世帯、障害者のいる世帯などです。
 そのシステムは、一人の民生委員と数名の福祉推進員が協力し合って高齢者や障害者を見守り、福祉推進員は月に一回、訪問結果を民生委員に報告しています。
 福祉推進員は地域の世話好きの方とか、人望のある方が選ばれていて、年間5,000円の電話代が支給されるだけですが、福祉推進員に選ばれることに誇りと喜びを感じているようでした。
 見守りの基本となるマップですが、まず行政から民生委員に高齢者などの名簿が渡され、民生委員は名簿に基づいて対象者宅を訪問し個別に色分けしたマップを完成させます。
photo  これらのマップは社協、福祉保健センター、消防署、区長(自治会長)がそれぞれ保管し、民生委員は担当地域分だけを保管。12月に一斉見直しして更新しています。
 対象者は身近にいる民生委員、福祉推進員が常に見守ってくれることを心強く感じているようで、マップの存在が素直に公認されていると感じました。
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